衛生管理者の勉強時間は何時間?第一種・第二種・1〜3か月の学習計画

執筆・編集まっく部長公開日

衛生管理者の勉強時間について調べると、第一種は40時間程度という情報もあれば、100時間以上、場合によっては200時間程度を目安とする情報も見つかります。

これだけ数字に幅があると、結局、自分は何時間勉強すればよいのか分からなくなりやすいところです。

最初に押さえておきたいのは、公益財団法人安全衛生技術試験協会の資格紹介や試験案内では、第一種・第二種衛生管理者について標準勉強時間は示されていないことです。

公式に確認できるのは、試験科目、出題数、試験時間、受験資格、合格基準、公表試験問題などです。そのため、何時間必要かは、第一種・第二種の違いだけでなく、現在の知識、勉強できる期間、問題演習の進み方によって変わります。

先に結論
  • 衛生管理者試験に公式の標準勉強時間はありません
  • この記事では計画を作る仮の起点として第一種100時間・第二種60時間を使います
  • 第一種100時間なら3か月で週約7.7時間、1か月なら週約23.3時間です
  • 重要なのは目安時間そのものではなく、試験日までに実際に何時間確保できるかです

100時間・60時間は公式値でも、合格を保証する時間でもありません。試験日から学習計画を逆算するための初期値として使ってください。

まだ第一種と第二種のどちらを受験するか決まっていない場合は、勉強時間を考える前に第一種・第二種衛生管理者の違いを確認してください。

独学で進めるか、通信講座を利用するか迷っている場合は、衛生管理者は独学で合格できる?通信講座は必要?で判断基準を整理しています。

この記事でわかること
  • 衛生管理者に公式の標準勉強時間があるのか
  • 第一種・第二種の勉強時間をどう考えるか
  • 1か月・2か月・3か月で必要になる週あたりの勉強時間
  • 1日30分・1時間・2時間なら何か月かかるか
  • 必要な勉強時間が人によって変わる理由
  • 試験日から現実的な学習計画を作る方法
  • 会社から取得期限を指定されている場合の考え方
目次

衛生管理者の勉強時間に公式の標準時間はない

安全衛生技術試験協会の資格紹介では、第一種・第二種について、試験科目、出題数、試験時間、受験資格、合格基準などが公開されています。

一方、受験者が何時間勉強すれば合格できるかという標準時間は示されていません。

公益財団法人 安全衛生技術試験協会|第一種・第二種衛生管理者の紹介

そのため、資格スクールや資格情報サイトが示す勉強時間は、それぞれが想定する受験者や教材、学習方法などをもとにした目安と考える必要があります。

どこか一つの数字を正解として考えるより、自分が試験日までに何時間確保できるかへ変換して考える方が実用的です。

勉強時間の計画は第一種100時間・第二種60時間から考える

この記事では、具体的な学習計画を作るため、次の時間を仮の起点とします。

試験区分計画上の仮目安考え方
第一種衛生管理者100時間有害業務に係る範囲を含めて学習する前提
第二種衛生管理者60時間第一種より試験範囲が狭いことを踏まえた仮置き
100時間・60時間の読み方

安全衛生技術試験協会が示した公式値ではありません。また、この時間を勉強すれば合格できるという保証でもありません。

試験日までに必要な学習量を見積もるための初期値として置き、問題演習の結果から増減させます。

たとえば第一種を3か月後に受験するなら、100時間を約3か月へ割り振ります。実際に問題を解きながら、多すぎれば調整し、不足していれば追加していきます。

第一種と第二種で勉強時間が違う理由

第一種と第二種では、通常の試験時間はどちらも3時間ですが、出題範囲と問題数が異なります。

比較第一種第二種
問題数44問30問
通常の試験時間3時間3時間
有害業務に係る労働衛生出題あり出題なし
有害業務に係る関係法令出題あり出題なし

第一種は、労働衛生と関係法令について、有害業務に係る範囲が追加されます。

安全衛生技術試験協会によると、第一種は労働衛生17問、関係法令17問、労働生理10問の合計44問です。

第二種は労働衛生10問、関係法令10問、労働生理10問の合計30問です。

公益財団法人 安全衛生技術試験協会|試験科目・試験時間

したがって、一般には第一種の方が学習対象が広く、その分だけ勉強時間も多めに見積もるのが自然です。

3か月・2か月・1か月なら1週間に何時間必要?

第一種100時間、第二種60時間を計画上の仮目安として、試験までの残り期間から逆算してみます。

ここでは、3か月を約13週間、2か月を約8.5週間、1か月を約4.3週間として計算します。

試験まで第一種100時間第二種60時間
3か月週約7.7時間週約4.6時間
2か月週約11.8時間週約7.1時間
1か月週約23.3時間週約14.0時間
自分の条件なら、どう進める?

試験までの残り期間だけでなく、1週間に確保できる時間、学習計画を自分で管理しやすいかによって進め方は変わります。自分の条件から、まず独学で進めるか、通信講座も比較するかまで整理できます。

講座の利用を前提にした判定ではありません。学習期間や自己管理に余裕がある場合は、独学を先に案内します。

3か月ある

第一種:週約7.7時間
第二種:週約4.6時間

第一種でも、平日1時間×5日+休日3時間程度で週8時間前後になります。

仕事をしながらでも比較的計画を作りやすい期間です。

2か月ある

第一種:週約11.8時間
第二種:週約7.1時間

第一種は平日だけでは負担が大きくなりやすいため、休日の学習も組み合わせます。

1か月しかない

第一種:週約23.3時間
第二種:週約14.0時間

第一種なら1日平均約3.3時間、第二種でも約2時間です。

短期であるほど、実際に確保できる時間の確認が重要です。

1か月で受験したい場合は、短期合格という言葉だけを見るのではなく、実際に自分が週何時間確保できるかを先に計算してください。

時間が不足する場合は、試験日を見直す、毎週の時間を増やす、学習方法を変えるといった選択肢があります。

時間が足りないときの次の判断

まず、独学を続けるか通信講座を使うかを判断します。

通信講座を利用すると決めた場合は、料金だけでなく教材・動画・質問対応まで比較します。

1日30分・1時間・2時間なら何か月かかる?

今度は逆に、1日に確保できる時間から必要期間を考えてみます。

毎日同じ時間を勉強できると仮定した単純計算です。

1日の勉強時間第一種100時間第二種60時間
30分約200日約120日
1時間約100日約60日
2時間約50日約30日

実際には、平日に30分しか取れない人でも、休日にまとまった時間を追加できればこの表より短くできます。

反対に、残業や家庭の事情などで勉強できない日があるなら、カレンダー上の期間は長くなります。

そのため、1日何時間という数字よりも、1週間に合計何時間確保できるかで計画を作る方が実際の生活には合わせやすくなります。

必要な勉強時間が人によって変わる6つの理由

同じ第一種を受験する人でも、100時間より少なく済む人もいれば、100時間以上必要になる人もいます。

1.現在の前提知識

労務、安全衛生、健康管理などに普段から関わっている人と、関連知識に初めて触れる人では、理解に必要な時間が同じとは限りません。

ただし、人事・総務経験があるだけで衛生管理者の試験範囲をすべて理解しているとは限らないため、職種だけから必要時間を決めるのは避けます。

2.第一種か第二種か

第一種には有害業務に係る労働衛生・関係法令が追加されます。この追加範囲があるため、一般には第一種の方を多めに見積もります。

3.資格試験の勉強に慣れているか

試験範囲を確認し、教材を一周してから問題演習へ移り、弱点をつぶすという学習サイクルに慣れている人は、計画を作りやすくなります。

反対に、久しぶりに試験勉強をする人は、勉強内容だけでなく学習習慣を作る時間も考えておいた方がよいでしょう。

4.問題演習をいつ始めるか

テキストを完璧に覚えるまで問題を解かないより、ある程度学んだ段階で問題演習へ入り、間違えた部分へ戻る方が、自分の弱点を早く把握できます。

勉強時間は、単に机に向かった累計時間だけではなく、どのように使ったかでも変わります。

5.教材が自分に合っているか

説明が詳しすぎて進まない教材や、反対に説明が少なく理解できない教材を使うと、必要以上に時間がかかることがあります。

教材数を増やすより、自分が理解できる教材を決めて繰り返す方が学習時間を管理しやすくなります。

6.現在の正答率

最初に問題を解いた時点で、すでにかなり正答できる人と、ほとんど分からない人では必要時間が違います。

そのため、学習開始後は時間だけでなく、問題演習でどの程度正答できるようになっているかも確認します。

試験日から逆算して学習計画を作る方法

勉強時間を現実的な計画へ変えるには、次の順番で考えます。

学習時間を決める7ステップ
  1. 第一種・第二種のどちらを受験するか決める
  2. 受験する試験日を決める
  3. 試験まで何週間あるか数える
  4. 1週間に確保できる勉強時間を計算する
  5. 試験までに確保できる総時間を出す
  6. 計画上の目安と比較する
  7. 問題演習の結果から必要時間を修正する

たとえば第一種を受験し、試験まで10週間、1週間に7時間勉強できるとします。

確保できる総時間は、10週間 × 7時間 = 70時間です。

第一種100時間を仮の計画値とするなら、現在の予定では約30時間不足します。

そこで、試験日を変えるのか、平日や休日の勉強時間を増やすのか、すでに理解している範囲を確認して目安を下げられるのかを考えます。

この計算で分かること

100時間という数字を守ることが目的ではありません。

試験日までの計画に無理がないかを早い段階で発見し、時間・試験日・学習方法のどこを調整するか決めるために使います。

1か月しかない場合は、まず確保できる総時間を計算する

試験まで1か月しかない場合も、一律に間に合う・間に合わないとは判断できません。

重要なのは、現在の知識と1か月で確保できる総時間です。

たとえば1日2時間を30日確保できれば60時間です。

第二種60時間を計画上の起点とするなら一つの目安になりますが、第一種100時間を起点にすると40時間不足します。

さらに、実際には毎日予定どおり勉強できるとは限りません。

短期間で受験する場合ほど、最初にカレンダーへ勉強時間を置いてみることが重要です。

この時点で独学を続けるべきか迷ったら、衛生管理者は独学で合格できる?通信講座は必要?で、自分の条件から学習方法を判断してください。

会社から取得期限を指定されている場合は先に条件を確認する

会社から衛生管理者を取るよう言われている場合は、自分だけで試験日と勉強時間を決める前に、会社が想定している条件を確認してください。

医療系企業で人事部長として資格取得を社員へ依頼する側から考えると、単に早く取ってくださいと伝えるだけでは、本人は現実的な学習計画を作れません。

会社と先に確認したい5項目
  • 第一種・第二種のどちらが必要なのか
  • いつ頃までの取得を想定しているのか
  • 受験日を会社側で指定しているのか
  • 教材費や通信講座費を会社が負担するのか
  • 不合格だった場合の再受験をどう扱うのか

会社側の取得目的・期限・費用負担がまだ整理できていない場合は、会社から衛生管理者を取れと言われたときに確認したい7項目から確認してください。

たとえば会社が3か月後までの取得を想定している場合と、1か月以内を求めている場合では、同じ社員でも必要な学習密度がまったく変わります。

また、通信講座費を会社が負担する場合は、本人が独学費用と講座費をそのまま比較する必要性も小さくなります。

勉強時間を減らすことより合格基準から外れないことが重要

短期間で合格したいと考えると、できるだけ勉強時間を減らしたくなります。

ただし、衛生管理者試験は合計得点だけを見ればよい試験ではありません。

合格基準

科目ごとに40%以上、かつ合計60%以上の得点が必要です。

第一種については、範囲が分かれている科目では範囲ごとに40%以上が必要です。

公益財団法人 安全衛生技術試験協会|免許試験についてよくあるご質問

そのため、得意科目だけに時間を集中し、苦手な範囲をほとんど勉強しない方法には注意が必要です。

100時間を80時間に減らすこと自体を目標にするのではなく、問題演習で足切りになる範囲を残さないことを優先してください。

公表試験問題を使って必要時間を修正する

勉強時間の計画は、最初に一度作って終わりではありません。

学習を進めたら、実際の問題を解いて計画を修正します。

安全衛生技術試験協会は、第一種・第二種とも公表試験問題を公開しています。

2026年9月時点では、令和8年4月掲載分と令和7年10月掲載分を確認できます。

公表問題を使うときの注意

安全衛生技術試験協会は、令和8年4月掲載分について、令和7年7月から12月までに実施した試験問題であり、令和8年1月1日以降に施行された法令には対応していないと案内しています。

関係法令を学ぶ際は、公表問題だけに依存せず、現在の法令に対応した教材・公式情報も確認してください。

公益財団法人 安全衛生技術試験協会|公表試験問題

問題を解いてみて、十分に正答できる範囲へ予定以上の時間を使う必要はありません。

一方、特定の科目や範囲だけ正答できない場合は、その部分へ時間を追加します。

総勉強時間を固定するのではなく、問題演習の結果によって時間配分を変えることが重要です。

衛生管理者の勉強時間でよくある質問

第一種衛生管理者は100時間勉強すれば合格できますか?

100時間は公式の標準時間ではなく、この記事で学習計画を立てるために置いている仮の目安です。現在の知識、問題演習の正答率、勉強方法によって必要時間は変わります。100時間という数字を消化することより、合格基準を満たせる状態になっているかを確認してください。

第二種衛生管理者は60時間で合格できますか?

60時間も計画上の仮目安です。第二種は第一種より試験範囲が狭い一方、初学者か、資格試験に慣れているかなどによって必要時間は異なります。学習開始後は問題演習の結果から必要時間を修正してください。

衛生管理者は1か月で合格を目指せますか?

一律には判断できません。第一種100時間を1か月で確保するなら週約23時間、第二種60時間なら週約14時間が一つの計算例になります。現在の知識と実際に確保できる学習時間から判断してください。

働きながらなら何か月くらい見ればよいですか?

毎週確保できる時間によります。たとえば週8時間なら、100時間で約12.5週間、60時間で約7.5週間です。残業や家庭の予定も含めて、実際に確保できる週単位の時間から逆算するのがおすすめです。

毎日勉強した方がよいですか?

毎日でなければならないわけではありません。重要なのは試験日までに必要な学習を進められることです。平日は短時間、休日は長めにするなど、自分の生活に合わせて週単位で管理すると続けやすくなります。

通信講座を使えば勉強時間を短くできますか?

教材選びや学習順序を考える時間を減らせる場合はありますが、通信講座を利用すれば必ず何時間短縮できるとは言えません。独学か通信講座か迷う場合は、独学と通信講座の判断基準を確認してください。

まとめ|勉強時間は試験日と1週間に使える時間から逆算する

衛生管理者試験について、安全衛生技術試験協会が標準勉強時間を示しているわけではありません。

この記事では学習計画を立てるための仮の起点として、第一種100時間、第二種60時間を使いました。

試験まで第一種100時間第二種60時間
3か月週約7.7時間週約4.6時間
2か月週約11.8時間週約7.1時間
1か月週約23.3時間週約14.0時間

ただし、この数字そのものを達成することが目的ではありません。

実際には、現在の知識、第一種・第二種、問題演習の正答率、教材との相性などによって必要時間は変わります。

まず、受験する試験日を決め、そこまで何週間あるかを数え、1週間に確保できる時間を掛けるところから始めてください。

そのうえで公表試験問題などを解き、弱点へ時間を追加していく方が、自分に必要な学習時間を具体的に把握できます。

次に確認する記事

時間は確保できそうだが、独学でよいか迷う

通信講座を使うと決めたので、具体的な講座を比較したい

この記事で確認した主な一次資料

この記事を書いた人

薬剤師・中小企業診断士。医療系企業で人事部長・経営企画部長を経験。人材採用や組織運営、経営企画の実務経験を背景に、衛生管理者の受験・資格選択を公的な一次資料・公式情報を確認しながら整理しています。

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