衛生管理者の選任義務は50人から|必要人数・第一種/第二種・届出まで解説【2026年】

執筆・編集まっく部長公開日

衛生管理者は、会社全体の従業員数が50人になったら一律に選任する制度ではありません。労働安全衛生法では、常時50人以上の労働者を使用する「事業場」ごとに衛生管理者を選任する必要があります。

そのため、人事・総務担当者は「会社全体で何人いるか」だけではなく、まず労働安全衛生法上の事業場を特定し、その事業場で常時使用する労働者数を確認しなければなりません。正社員だけでなく、パートタイマー等や派遣労働者も人数算定に関係します。

この記事では、衛生管理者が必要になる人数、事業場の考え方、第一種・第二種の資格区分、必要な衛生管理者数、「専属」と「専任」の違い、衛生工学衛生管理者が必要になるケース、14日以内の選任、電子申請による報告までを企業実務の順番で整理します。

先に結論|衛生管理者を選任するときの7ステップ
  • 1:労働安全衛生法上の「事業場」を特定する
  • 2:その事業場で常時使用する労働者数を確認する
  • 3:50人以上なら衛生管理者の選任義務を確認する
  • 4:事業場規模から必要な衛生管理者数を確認する
  • 5:事業場の業種から第一種・第二種等の資格要件を確認する
  • 6:専属・専任・衛生工学衛生管理者の追加要件を確認する
  • 7:14日以内に選任し、選任後は遅滞なく報告する

2025年1月1日以降、衛生管理者の選任報告は原則として電子申請です。

目次

衛生管理者は常時50人以上の「事業場」で選任が必要

労働安全衛生法施行令では、衛生管理者を選任すべき規模を「常時50人以上の労働者を使用する事業場」と定めています。50人ちょうどでも対象です。

重要なのは、「企業」「法人」「会社」ではなく事業場が判定単位になっていることです。

常時使用する労働者数 衛生管理者 主な確認事項
1~9人 この人数要件による選任義務なし 他の安全衛生上の義務は別途確認
10~49人 衛生管理者の選任義務なし 安全衛生推進者または衛生推進者を確認
50人以上 衛生管理者の選任義務あり 必要人数・業種・専属・専任等を確認
50人未満でも安全衛生管理体制は必要

常時10人以上50人未満の事業場では、衛生管理者ではなく、業種に応じて安全衛生推進者または衛生推進者を選任します。「50人未満だから安全衛生管理体制は何も不要」という意味ではありません。

会社全体ではなく「事業場ごと」に判断する

労働安全衛生法は、事業場を単位として、その業種・規模等に応じて安全衛生管理体制を適用します。そのため、複数の本社・支店・営業所・店舗・工場等を持つ会社では、会社全体の従業員数だけで衛生管理者の要否を判断できません。

厚生労働省の通達では、事業場とは、工場・事務所・店舗等のように、一定の場所で相関連する組織のもと継続的に行われる作業の一体とされています。一つの事業場かどうかは、主として場所的な考え方で判断します。

ケース 基本的な考え方
同じ場所にある組織 原則として一つの事業場
場所的に離れた本社・支店・工場等 原則として別の事業場
小規模な出張所・支所等 独立性が乏しければ、直近上位の組織と一括して一つの事業場として扱う場合がある
同一場所だが労働態様が著しく異なる部門 別事業場として扱う方が適切な場合がある

たとえば工場内の診療所や、自動車販売会社に併設された自動車整備工場などは、同じ場所にあっても別の事業場として扱う方が適切な場合があると通達で例示されています。

複数拠点の会社は「住所だけ」で判定しない

本社・営業所・出張所などの名称や住所だけで機械的に分割するのではなく、場所、組織的関連、事務能力、独立性などから事業場の範囲を確認します。

小規模営業所や出張所など判断が難しい場合は、組織・人事・勤務実態を整理したうえで、所轄労働基準監督署へ確認するのが安全です。

「常時使用する労働者」は正社員だけではない

「50人」の判定で特に注意したいのが、誰を人数に含めるかです。厚生労働省は、常時使用する労働者数について、日雇労働者やパートタイマー等の臨時的労働者の数も含め、常態として使用する労働者数で判断するとしています。

そのため、「正社員が50人未満だから衛生管理者は不要」という判断はできません。雇用形態の名称ではなく、その事業場で常態として使用している労働者を確認します。

労働者 人数算定の考え方
正社員 常時使用していれば含む
パート・アルバイト等 雇用形態だけで除外せず、常態として使用する人数に含めて判断
日雇労働者等 臨時的労働者も含め、常態として使用する労働者数で判断
派遣労働者 衛生管理体制の事業場規模算定では、派遣元・派遣先双方で人数に含める

派遣労働者は派遣先でも人数に含める

衛生管理者、産業医、衛生委員会等の事業場規模を算定するとき、派遣中の労働者は派遣元・派遣先の双方で常時使用する労働者数に含めます。

たとえば、正社員42人、常態として使用するパート5人、派遣労働者5人が勤務する事業場であれば、正社員42人だけを見て判断するのではなく、衛生管理体制上の人数算定では合計52人となる可能性を確認する必要があります。

50人前後で人数が変動する場合

「常時使用する労働者」は、ある1日の在籍者数だけを見る概念ではありません。人数が50人前後を継続的に変動する事業場では、雇用・勤務実態を整理し、必要に応じて所轄労働基準監督署へ確認してください。

衛生管理者は事業場規模に応じて1~6人以上必要

常時使用する労働者が50人以上になれば、衛生管理者を1人置けば必ず足りるわけではありません。労働安全衛生規則では、事業場規模に応じて次の人数以上を選任することとされています。

常時使用する労働者数 必要な衛生管理者数
50人以上200人以下 1人以上
200人を超え500人以下 2人以上
500人を超え1,000人以下 3人以上
1,000人を超え2,000人以下 4人以上
2,000人を超え3,000人以下 5人以上
3,000人を超える 6人以上
境界人数に注意
  • 200人 → 1人以上
  • 201人 → 2人以上
  • 500人 → 2人以上
  • 501人 → 3人以上
  • 1,000人 → 3人以上
  • 1,001人 → 4人以上

「以上」「以下」「を超える」を正確に確認すると、境界人数での誤判定を防げます。

第一種・第二種のどちらを選任できるかは「事業場の業種」で決まる

衛生管理者免許を持っていれば、どの事業場でも同じように選任できるわけではありません。労働安全衛生規則では、事業場の業種によって選任できる資格が分かれています。

事業場の業種 選任できる主な資格
農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(物の加工業を含む)、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業、清掃業 第一種衛生管理者、衛生工学衛生管理者、医師、歯科医師、労働衛生コンサルタント等
その他の業種 第一種・第二種衛生管理者、衛生工学衛生管理者、医師、歯科医師、労働衛生コンサルタント等

第二種衛生管理者免許だけを保有する人は、上段の指定業種では衛生管理者に選任できません。第二種で選任できるのは「その他の業種」の事業場です。

第一種・第二種衛生管理者の違いを確認する →

法人全体の業種ではなく、その「事業場の業態」を確認する

ここは企業実務で特に注意したいポイントです。労働安全衛生法上の業種は、法人全体の主たる事業だけで機械的に決めるのではなく、その事業場の業態によって個別に判断します。

厚生労働省の通達では、たとえば製鉄所は製造業であっても、その製鉄所を管理し、経営・人事等の管理事務を専ら行う本社は「その他の業種」とする例が示されています。

「当社は製造業だから本社も第一種」とは限らない

第一種・第二種の選任可否は、会社の業種ラベルだけでは判断できません。実際に衛生管理者を選任する事業場の業態を確認してください。

社内に選任できる資格者がいない場合は、50人到達前に取得計画を立てる

事業場が50人に近づいているにもかかわらず、社内に選任要件を満たす衛生管理者がいない場合は、50人到達後に資格取得を検討し始めるのではなく、早めに候補者・資格区分・受験資格・取得時期を確認しておく必要があります。

特に、第一種が必要な業種なのか、第二種で選任できる事業場なのかを先に確認してください。そのうえで候補者本人の受験資格や学習期間を確認すると、取得計画を立てやすくなります。

「専属」と「専任」は意味が違う

衛生管理者の実務で混同しやすいのが「専属」と「専任」です。似た言葉ですが、確認している内容は異なります。

専属 専任
何を見る? その事業場に所属しているか 衛生管理者以外の業務を兼務しているか
原則 その事業場に専属の者を選任 すべての事業場で専任が必要なわけではない
追加要件 一定の例外あり 大規模・一定有害業務事業場では少なくとも1人を専任

衛生管理者は原則としてその事業場に専属

衛生管理者は原則として、その事業場に専属する人を選任します。一人の資格者を、複数の独立した事業場の衛生管理者として自由に兼ねさせられる制度ではありません。

例外として、2人以上の衛生管理者を選任する場合に、その中に労働衛生コンサルタントがいるときは、その労働衛生コンサルタントのうち1人について専属要件を外すことができます。

少なくとも1人を「専任」にする必要がある事業場

次の事業場では、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者とする必要があります。

  • 常時1,000人を超える労働者を使用する事業場
  • 常時500人を超える労働者を使用し、坑内労働または労働基準法施行規則第18条各号の一定有害業務に常時30人以上を従事させる事業場

「1,000人以上」ではなく1,000人を超えるため、1,000人ちょうどと1,001人では扱いが異なります。後者も「500人以上」ではなく500人を超える事業場が対象です。

一定の大規模・有害業務事業場では衛生工学衛生管理者が必要

一定の大規模・有害業務事業場では、通常の第一種衛生管理者を必要人数配置するだけでは足りない場合があります。

常時500人を超える労働者を使用する事業場で、坑内労働または労働基準法施行規則第18条第1号、第3号から第5号、第9号に掲げる一定の有害業務に常時30人以上を従事させる場合、衛生管理者のうち1人を衛生工学衛生管理者免許を受けた人から選任しなければなりません。

「専任」と「衛生工学」で対象有害業務が違う

専任衛生管理者の要件では、坑内労働または労働基準法施行規則第18条各号の業務が対象です。

一方、衛生工学衛生管理者を必要とする要件では、第18条第1号、第3~5号、第9号に限定されています。大規模事業場では「500人超・30人以上」という数字だけで判断せず、従事している有害業務の種類まで確認してください。

衛生管理者は14日以内に選任し、選任後は「遅滞なく」報告する

衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければなりません。

一方、選任後の報告期限について、労働安全衛生規則は「14日以内」ではなく「遅滞なく」と定めています。選任期限と報告時期を同じ「14日」で覚えないようにしてください。

手続 時期
衛生管理者の選任 選任すべき事由が発生した日から14日以内
選任報告 選任後、遅滞なく

2025年1月から選任報告は原則として電子申請

2025年1月1日から、総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医の選任報告は、電子申請が原則義務化されました。

現在の労働安全衛生規則第7条第3項でも、衛生管理者を選任したときは、遅滞なく電子情報処理組織を使用して所轄労働基準監督署長へ報告することとされています。

選任報告で確認する主な事項

  • 労働保険番号
  • 事業の種類
  • 事業場の名称・所在地・電話番号
  • 常時使用する労働者数
  • 報告年月日・事業者の職氏名
  • 衛生管理者の氏名・生年月日・選任年月日
  • 衛生工学に関する事項を管理する者かどうか
  • 担当する職務の内容
  • 専属かどうか、他事業場勤務がある場合はその事業場名
  • 専任かどうか、兼務がある場合はその業務内容
  • 一定の有害業務に常時従事する労働者数
  • 前任者がいる場合は氏名と辞任・解任等の年月日
  • 初めて衛生管理者を選任した場合はその旨

あわせて、衛生管理者免許など、選任された人が必要な資格を有することを証明できる電磁的記録を添付します。

書面報告は「通常の選択肢」ではない

電子申請が原則ですが、パソコン端末を所有していないなど、電子申請が困難な事情がある場合には、当分の間、経過措置として書面による報告も可能とされています。

単に「紙の方が慣れている」という理由で書面を通常選択する制度ではないため、基本は電子申請で準備してください。

10~49人では安全衛生推進者または衛生推進者を選任する

常時10人以上50人未満の事業場では、衛生管理者の選任義務はありません。その代わり、業種に応じて安全衛生推進者または衛生推進者を選任します。

業種 10~49人で選任する者
林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、通信業等の安全管理を必要とする業種 安全衛生推進者
上記以外の業種 衛生推進者

正確な業種区分は労働安全衛生法施行令第2条および厚生労働省の公式Q&Aで確認してください。安全衛生推進者・衛生推進者も、選任すべき事由が発生してから14日以内に選任します。

なお、安全衛生推進者・衛生推進者については、衛生管理者のような労働基準監督署への選任報告は不要ですが、氏名を作業場の見やすい場所へ掲示するなどして関係労働者へ周知する必要があります。

50人到達時は産業医・衛生委員会も確認する

常時使用する労働者が50人以上になったときに確認するのは、衛生管理者だけではありません。原則として業種を問わず、産業医の選任と衛生委員会の設置も50人以上の事業場で必要になります。

50人以上で確認する主な体制 基本基準
衛生管理者 常時50人以上
産業医 常時50人以上
衛生委員会 常時50人以上
安全委員会は別基準

安全委員会は、すべての50人以上事業場に一律で必要になるわけではありません。業種や事業場規模によって設置義務が異なります。安全委員会と衛生委員会の両方が必要な場合は、安全衛生委員会として一体的に設置することもできます。

衛生委員会のメンバー・議題・毎月1回の開催・議事録まで確認する →

保存用|衛生管理者の選任判定7ステップ

STEP
事業場を特定する

会社全体ではなく、場所・組織・独立性から、労働安全衛生法上どこまでを一つの事業場として扱うのか確認します。

STEP
常時使用する労働者数を確認する

正社員だけでなく、パート等や派遣労働者を含め、常態として使用する労働者数を確認します。

STEP
50人以上か確認する

50人以上なら衛生管理者、10~49人なら安全衛生推進者または衛生推進者の制度を確認します。

STEP
必要な衛生管理者数を確認する

50~200人なら1人、201~500人なら2人というように、事業場規模から必要人数を確認します。

STEP
事業場の業種から資格区分を確認する

法人全体の業種ではなく、選任する事業場の業態を確認し、第二種で選任できるのか、第一種等が必要なのか判断します。

STEP
専属・専任・衛生工学要件を確認する

大規模事業場や一定の有害業務がある場合は、通常の資格区分に加えて追加要件を確認します。

STEP
14日以内に選任し、遅滞なく報告する

選任すべき事由が発生してから14日以内に選任し、その後は遅滞なく原則電子申請で選任報告を行います。

選任したら終わりではない|衛生管理者には実際の職務がある

衛生管理者は、免許保有者の名前だけを選任報告へ記載しておけばよい役割ではありません。事業者は衛生管理者に対して、衛生に関する措置を行うために必要な権限を与えなければなりません。

また、衛生管理者は少なくとも毎週1回作業場等を巡視し、設備、作業方法または衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じる必要があります。

選任後の実務を続けて確認する

このページでは「誰を・何人・どの資格から選任するか」を中心に整理しました。選任後は、仕事内容、週1回の職場巡視、衛生委員会の運営まで実際の安全衛生管理へつなげる必要があります。

衛生管理者の仕事内容・法定職務・産業医との役割分担を確認する →

週1回の職場巡視|チェック項目・記録・改善方法を確認する →

衛生委員会|メンバー・議題・毎月1回・議事録を確認する →

衛生管理者の選任義務でよくある質問

衛生管理者は何人から必要ですか?

常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任が必要です。50人ちょうども含まれます。

会社全体で50人いれば衛生管理者が必要ですか?

会社全体ではなく、原則として事業場単位で判定します。ただし、小規模な出張所等は独立性が乏しい場合に上位組織と一括して一つの事業場として扱われることがあります。

パート・アルバイトも50人の人数に入りますか?

雇用形態だけで除外することはできません。厚生労働省は、日雇労働者やパートタイマー等も含め、常態として使用する労働者数で判断するとしています。

派遣社員も50人の人数に入りますか?

衛生管理者等の事業場規模算定では、派遣中の労働者は派遣元・派遣先双方で常時使用する労働者数に含めます。

49人なら衛生管理者は不要ですか?

衛生管理者の50人以上という選任基準には該当しません。ただし10~49人では、業種に応じて安全衛生推進者または衛生推進者を選任します。

第二種衛生管理者でも会社の衛生管理者になれますか?

事業場の業種によります。農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業、医療業等の指定業種では、第二種衛生管理者免許だけでは選任できません。「その他の業種」では第二種衛生管理者も選任対象になります。

製造会社の本社でも必ず第一種が必要ですか?

法人全体の主業種だけでは決まりません。経営・人事等の管理事務を専ら行う本社などは、管理している工場等とは別に「その他の業種」として扱われることがあります。実際に選任する事業場の業態を確認してください。

衛生管理者は他の仕事と兼務できますか?

「専属」と「専任」は別の要件です。原則としてその事業場に専属する必要がありますが、すべての衛生管理者が他業務との兼務を禁止されるわけではありません。1,000人超の事業場等では、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任とする追加要件があります。

衛生管理者はいつまでに選任しますか?

選任すべき事由が発生した日から14日以内です。選任後は、遅滞なく所轄労働基準監督署長へ報告します。

衛生管理者の選任報告は紙でもできますか?

2025年1月1日から電子申請が原則義務化されています。電子申請を行う環境がないなど、電子申請が困難な場合には、当分の間、経過措置として書面報告も可能とされています。

衛生管理者が退職したら14日以内に後任が必要ですか?

退職によって、その事業場で法令上必要な衛生管理者数を満たさなくなった場合は、新たに選任すべき事由が生じます。この場合は14日以内に必要人数を満たすよう後任を選任します。複数の衛生管理者を置いており、退職後も法定の必要人数を満たしている場合は、単純に「1人退職したから必ず後任1人」という判定にはなりません。

50人以上になると産業医や衛生委員会も必要ですか?

はい。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、原則として産業医の選任と衛生委員会の設置も必要です。ただし安全委員会は業種・規模によって要件が異なります。

まとめ|50人到達前に「事業場・人数・業種・資格」を確認する

衛生管理者は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任が必要です。ただし、「会社全体で50人」「正社員が50人」という単純な基準ではありません。まず労働安全衛生法上の事業場を特定し、パート等や派遣労働者を含む常時使用する労働者数を確認してください。

50人以上であれば、次に必要な衛生管理者数と事業場の業種を確認します。第二種で選任できるかどうかは法人全体の業種ではなく、選任対象となる事業場の業態で判断します。大規模事業場や一定の有害業務がある場合は、専任衛生管理者や衛生工学衛生管理者の追加要件にも注意が必要です。

そして、選任すべき事由が発生した日から14日以内に衛生管理者を選任し、選任後は遅滞なく原則電子申請で報告します。50人到達後に慌てないためにも、40人台後半になった段階で、選任可能な資格者と産業医・衛生委員会を含む安全衛生管理体制を確認しておくと実務が進めやすくなります。

この記事で確認した主な一次資料

情報確認日:2026年10月2日。本記事は労働安全衛生法上の一般的な衛生管理者選任ルールを整理したものです。「事業場」の範囲や「常時使用する労働者数」、業種、有害業務への該当性は、個別の組織・勤務実態によって判断が必要になる場合があります。特に複数拠点、小規模出張所、労働者数が50人前後で変動する事業場、大規模・有害業務事業場などは、必要に応じて所轄労働基準監督署へ確認してください。

この記事を書いた人

薬剤師・中小企業診断士。医療系企業で人事部長・経営企画部長を経験。人材採用や組織運営、経営企画の実務経験を背景に、衛生管理者の受験・資格選択を公的な一次資料・公式情報を確認しながら整理しています。

目次